なんで岡山は金沢になれなかったのだろう、と岡山に来るたびに思う。
有力大名の城下町であること、街の規模も同じくらいなのに、観光地としてのポテンシャルが岡山は低くて倉敷に劣る。
せっかく後楽園というランドマークがあるのに、もったいない。
昔の町屋がたくさん残っていればよかったのに。その面影は横丁にわずかにのこるだけである。
後楽園に隣接する料亭で結納の席を終えた二人は、肩の荷を下ろしてほっとしたのか、心なしかリラックスした表情でゆっくり歩く。
このご時勢で結婚式の予定はまったく立たないそうだが、夫婦としての一歩を踏み出した。
まだ若干の気負いがあるけれども、それは少しずつ心になじんで二人のペースで新しい家庭を作ることだろう。
冬枯れの園内は色彩に乏しいが、そのぶん装われた振袖の柄が可愛らしく浮かび上がる。
ご結婚おめでとうございます。
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